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守田 利昌; Bulanov, S. V.; Esirkepov, T. Z.; Koga, J. K.; 神門 正城
JAEA-Conf 2011-001, p.94 - 96, 2011/03
レーザーによる粒子加速の研究を、PIC法を用いたコンピュータシミュレーションにより行った。レーザー粒子加速シミュレーション研究の目的は、その加速機構と現象を理論とコンピュータシミュレーションを用いて明らかにすることである。粒子加速研究においては、レーザーから生成粒子への高効率なエネルギー変換,粒子発生数とそのエネルギーの向上,生成粒子ビームの単色エネルギー化の方法を示すことが重要な課題である。本報告では、高エネルギー陽子ビーム生成において、より高エネルギーかつ高品質な陽子ビームを、極力低出力のレーザーで生成する方法について研究した結果を示す。
杉山 僚; 桐山 博光; 越智 義浩; 森 道昭; 田中 桃子; 笹尾 文崇; 小菅 淳; 岡田 大
JAEA-Conf 2011-001, p.15 - 18, 2011/03
今中期計画における次世代レーザー開発研究グループのレーザー開発の主眼は、高効率・高繰り返し動作などの特長を持つ高平均出力の次世代型極短パルスレーザーを開発することである。その実現に向けて、関西光科学研究所ではYbセラミクスレーザーの開発に着手した。われわれは、また、融合光新創生ネットワーク(光ネット)でのQUADRA光源開発を行っている。平成22年度までの第1期計画では、QUADRAの要素技術開発を行っている。第2期においては、次世代型極短パルスレーザーの開発と一体化させて、本来研究における高出力THz波発生を目指す。さらに、今中期計画における光量子科学での応用研究に必要なJ-KARENレーザーの整備・高度化の支援を行っている。
田中 桃子; 中里 智治*; 清水 俊彦*; 山ノ井 航平*; 酒井 浩平*; 猿倉 信彦*; 錦野 将元; 大場 俊幸; 海堀 岳史; 越智 義浩; et al.
JAEA-Conf 2011-001, p.126 - 128, 2011/03
本研究では、水熱合成法で作成したZnO結晶を画像用EUVシンチレーターとして応用することを目指し、その空間分解能の評価を行った。軟X線レーザーをフレネルゾーンプレートで集光してZnO結晶に照射し、その発光パターンをシュバルツシルトミラーとカメラ用レンズを組合せた拡大光学系を構築しCCDで撮影した。集光径は最小で10ミクロン以下まで確認され、またZnOが直径3インチ程度まで単結晶の作成が実現していることから、ZnO単結晶がEUV領域での画像素子として有望であることを示している。
赤木 浩; 板倉 隆二; 乙部 智仁; 熊田 高之; 坪内 雅明; 横山 淳
JAEA-Conf 2011-001, p.40 - 43, 2011/03
高強度場物質科学研究グループでは、超短パルス高強度レーザーと物質との相互作用により起こるイオン化や解離といった光反応や電子励起過程を制御して高効率な同位体分離や物質創製技術の開発へ繋げるため、電子ダイナミクスの直接観測や光電子,解離イオンといった多粒子間のコヒーレント相関の解明,コヒーレントフォノン生成過程などの研究を実験及び理論の両面から進めている。本シンポジウムでは、今までの研究成果の紹介と、それを踏まえた今後の研究計画について紹介する。
小瀧 秀行; 林 由紀雄; 川瀬 啓悟; 森 道昭; 神門 正城; 本間 隆之; Koga, J. K.; Bulanov, S. V.
no journal, ,
高強度レーザーにより生成されるプラズマ中の高電場(ウェーク場)を用いて、小型超短パルスの高品質電子ビーム源をつくることが可能となる。この電子ビームの応用研究への利用には、電子ビームパラメーターを知る必要がある。レーザー加速に用いるレーザーパルスの電場による電子ビーム振動を観測することにより、生成電子ビームのパルス幅を求めた。40フェムト秒160mJのチタンサファイアレーザーを用いて実験を行った。ガス圧とレーザーの偏光方向をかえながら電子振動を計測することにより、横方向ウェーク場による振動とレーザー電場による振動を観測することができた。また、レーザー電場による電子振動の半値全幅は1.5周期であり、レーザーの波長とこの結果より、電子ビームのパルス幅は、4フェムト秒であると考えられる。
石野 雅彦; 加道 雅孝; 保 智己*; 安田 恵子*; 篠原 邦夫*; 三方 裕司*; 岸本 牧; 錦野 将元; 大場 俊幸; 海堀 岳史; et al.
no journal, ,
軟X線顕微鏡は、水溶液中の生きた細胞を高い空間分解能で観察可能な技術である。また、電子顕微鏡で必要とされる染色や切片化を必要とせず、細胞試料を無加工、非破壊で観察できるメリットもある。現在までに、レーザープラズマX線を光源とした密着法により、ヤツメウナギの網膜細胞や生きた精巣ライディッヒ細胞の軟X線像を無染色で取得することに成功しているが、軟X線顕微鏡により得られる像は細胞内器官によるX線吸収像であるため、従来の光学顕微鏡の像とは異なるコントラストで観察される。軟X線顕微鏡により細胞内器官の微細構造の観察や構造変化に伴う機能発現を明らかにするためには、取得した軟X線像に写る構造を同定する必要があり、軟X線顕微鏡開発の中の重要な課題の一つに挙げられる。そこで、生体細胞の可視化技術として、細胞内器官を蛍光標識した同一の細胞を蛍光顕微鏡と軟X線顕微鏡を用いて観察し、各顕微鏡により得られた像を直接比較することにより構造の同定を試みた。その結果、軟X線像には蛍光顕微鏡像と同一の構造が微細に観察されていることを確認できた。
錦野 将元; 越智 義浩; 長谷川 登; 河内 哲哉; 大場 俊幸; 海堀 岳史; 永島 圭介
no journal, ,
先進ビーム技術研究ユニットで開発した高繰り返しガラスレーザーとテープターゲットシステムを用いて波長13.9nmの高コヒーレントX線レーザーの生成を行った。テープターゲットの上下方向から張力をかけることによりレーザー照射面でのテープターゲットの平面一様性を向上させることでX線レーザーを発生させることが可能なX線レーザー発生用テープターゲット装置の開発を行った。2台のテープターゲット装置を用いてダブルターゲット方式のX線レーザー発生実験を行った結果、銀コート固体ターゲットと比較して出力や指向性ビーム発散角が同程度であることを確認し、また、ビーム水平方向のポインティング安定性がテープターゲット装置を使うことにより向上したことを確認した。
佐藤 克俊; 錦野 将元; 沼崎 穂高*; 河内 哲哉; 手島 昭樹*; 西村 博明*
no journal, ,
レーザープラズマX線源は、既存のX線発生装置と比較して超短パルスX線であり、パルスあたりの輝度が高いという特徴をもつ医学,生命科学分野への応用が期待されている光源である。レーザープラズマX線の医学応用の第一歩として、これまでわれわれはレーザープラズマX線及び軟X線レーザーを用いた細胞照射用マイクロビーム照射装置を開発し、これを用いてがん細胞の放射線応答について研究してきた。レーザープラズマX線としてTi:sapphireレーザーを銅(Cu)ターゲットに集光させることにより発生するプラズマから放出されるCuのK線(8keV)を、また、軟X線レーザーとして、ダブルターゲット方式により発生させたニッケル様銀レーザー(90eV)を用いた。がん細胞株としてヒト肺腺がん細胞株A549を用い、レーザープラズマX線及び軟X線レーザーを照射することにより発生するDNA二本鎖切断を、免疫蛍光染色法により評価した。
静間 俊行; 羽島 良一; 早川 岳人; 瀬谷 道夫; 藤原 守
no journal, ,
核燃料物質の計量管理は核保障措置上の重要な課題であり、溶液中の核物質の非破壊分析法として、ハイブリッドK吸収端/蛍光エックス線濃度計(HKED)が知られている。分析の迅速性や検出限界の向上を目指し、Energy Recovery Linac (ERL)によって得られる単色性に優れたレーザーコンプトン光を用いたHKEDシステムを提案している。今回、汎用モンテカルロシミュレーションコードElectron Gamma Shower 5 (EGS5)を用いたK吸収端/蛍光エックス線スペクトルの分析を行った。
山本 稔; 長谷川 登; 寺川 康太*; 梅田 善文*; 富田 卓朗*; 越智 義浩; 河内 哲哉; 大場 俊幸; 海堀 岳史; 南 康夫*; et al.
no journal, ,
近年、フェムト秒レーザー照射により誘起されるアブレーションや表面構造変化において、ナノ秒パルスや連続波のレーザーでは見られなかった現象が数多く報告されている。特に、1パルス照射あたり数ナノメートルの加工が起こる低アブレーションレート領域の存在は、微細加工技術への応用として期待されている。しかしながら、この領域のアブレーションプロセスは、パルス照射ごとに一定のレートでアブレーションが起こるのか、あるいはある程度の照射パルスが蓄積されてアブレーションが起こるのか明らかにされていない。本研究では、低アブレーションレート領域の加工プロセスを明らかにするために、軟X線レーザーを用いた干渉計を構築し、フェムト秒レーザーパルスの蓄積効果のその場観察に応用した。その結果、ある程度照射パルスが蓄積されてからアブレーションが起こることが明らかになった。